そういう訳で野外劇に挑戦します。まったく勝ち筋が見えません。どうしたらいいのか常に頭を抱えています。詳しくは書きませんが、劇場でやった方がはるかに簡単です。それでも野外でやる。やってやる。そういう企画だから。いやいや何を言ってるんだ、野外でやりたいんだ、野外だからこそやれる事をやるのだ。制約なんて今まで幾らでもあったし、その度、プラスに変えて来たじゃないか。今回だって…今回だって…。よし、まずはとにかく野外の利点を活かさないといけません。野外、それは広い事。常日頃、奥行に拘っている僕には最高のシチュエーションだ。すげー遠いところから役者がやって来る。そして舞台は作らずにその辺の芝生で、同時多発的にやろう。観客はレジャーシートでどこでも観れることにして…、いや、そうすると観客の制限はどうするんだ。有料も無料もなくなる。じゃあそれぞれにワイヤレスイヤホンを渡して、役者にはピンマイクを付けて、イヤホンから聞こえるようにしよう。…そんなの幾らかかるんだよ。やっぱり客席は作らないとダメか…。ささしまライブ駅前にある公園は、高層ビルも見えるし、振り向けば運河も見える。運河を向いて作ると、どうしてもあの運河から何かが、シャチか怪獣かわからないけど、何かが出て来ないと客は満足しないだろう。あるいは船か。それも金が掛かるし、じゃあビルの方にしよう。それもまた、あの窓を使いたくなるんだ。目的の部屋だけ明かりを点けたり消したり出来ないかな。あるいはその部屋に誰かが居て、覗き見してる雰囲気に。あのビルはどこのビルだ。協力してくれないかな。誰がそんな交渉出来るというのか…。どうしよう、場所も決まらない。決まらないならいっそ、全方向を見れるようにしようか。じゃあお客さんには回る椅子に座って貰って…←今ココ